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ミステリー、ヒューマンストーリーが好き

秘密

おはち評価 ⇒ ★★★☆☆(3.5)

『秘密 東野圭吾

非現実的且つ重い作品でした。

 

 

 

 

あらすじ

運命は、愛する人を二度奪っていく。
自動車部品メーカーで働く39歳の杉田平介は妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美と暮らしていた。長野の実家に行く妻と娘を乗せたスキーバスが崖から転落してしまう。 妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。 その日から杉田家の切なく奇妙な秘密"の生活が始まった。 外見は小学生ながら今までどおり家事をこなす妻は、やがて藻奈美の代わりに 新しい人生を送りたいと決意し、私立中学を受験、その後は医学部を目指して共学の高校を受験する。年頃になった彼女の周囲には男性の影がちらつき、 平介は妻であって娘でもある彼女への関係に苦しむようになる。

 

✍️

所々で胸が痛くなる場面がありました。

主人公はやはり娘の身体に宿っている妻より

若い女性に惹かれるものですし

妻も歳が近い青年に惹かれるのは仕方ないですね。

 

なんとも言えない寂しい気持ちになります。

 

主人公平介も事故さえなければ嫉妬に狂うことなく

妻・娘とともに幸せな時間を過ごすことが

出来たかもしれない。

 

この作品は主人公目線の気持ちしか

表現されていないのですが妻(直子)の感情や

心の動きも表現してほしかったとも感じます。

それを想像することが読み手側の楽しみ

だったりもしますが

 

直子はこれから娘の体で新たな人生を

築いていくことは出来ますが

平介は妻であり娘である直子の幸せを

願いたいと思っても

何かある度に嫉妬心は消せないですし

幸せになることは難しそう

 

ただ平介自身、もう少し精神性が高ければ

束縛や嫉妬よりも帰りが遅い娘()の為に

家事をしたり応援することに

誠意を尽くせたのではないかと思いました。